柳田邦夫 「遠野物語―付・遠野物語拾遺」

２週間かかってやっと読了。

遠野物語―付・遠野物語拾遺 (角川ソフィア文庫)

もとの遠野物語に野物語拾遺299話を追加した説話集。
遠野物語は日本民俗学の先駆けとなった書として有名だが、内容は以外にも明治以降、近年の話が多いことが意外だった。
たぶん現代まで伝わった説話の陰では、夥しい数の話が消えていったのだろう、とか思ってみたり。
河童・雪女といった有名どころから、オシラサマ・やまのかみ等あまり聞いたことのないものまで、様々な説話が収録されていて、それらの話がいったいどのような経緯で生まれたのか想像するのが非常に楽しい。
姫神の曲に「明けの方から」というのがあるのだが、これが遠野物語に書かれた説話の一つをもとにしているとは思わなかった。

コンプリート・ベスト「神の祭、風の歌」

読了後、自分が余りに故郷の説話を知らないことに気付かされ、また興味を掻き立てられた。