遠藤周作 - 沈黙

久しぶりに読み直した。
読み返す度、人間の弱さ、醜さ、生きることの悲しさを感じる。

沈黙 (新潮文庫)

沈黙 (新潮文庫)

あらすじ↓

イエズス会の宣教師ロドリゴとガルペは、キリシタン弾圧下の日本へ布教のため密航する。彼らを駆り立てたのは、かつての師フェレイラが棄教したという噂だった。隠れキリシタンのキチジローの手引きで潜伏に成功するが、やがて彼らは困難な現実が直面するのだった。

大学生の頃、舞台となった長崎県外海地区へ旅行した。岸壁に「沈黙」の碑があり、

人間がこんなに哀しいのに 主よ 海があまりに碧いのです

という一節が書かれていた。
遠藤周作文学館にはカフェが併設されていて、そこから海が臨める。
一面灰色の景色のなかで、雲間から差す光が照らすあの紺碧の海が忘れられない。

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素敵な写真です。私が行ったときはもっと弱々しい光でした。



マーティン・スコセッシ監督が映画にするそうですが、この作品にハリウッドテイストは相応しくありません。俳優もそんなに有名な人じゃないほうが、先入観なく見れるような気がします。
海外での公開を前提にすると、時代背景の説明等難しいでしょうが、良い映画にしてもらいたいものです。